明るい部屋

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【映画】「式日」を観て。

庵野秀明監督の「式日」を観ました。

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式日」2000年公開 監督:庵野秀明

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以下ネタバレを含みます。

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要約すると一人の女性がトラウマを克服するまでの物語でした。

彼女は自分で作り上げた妄想の中に浸っていて、現実が直視できない状態でした。

そこに主人公である男が干渉することで彼女の解決の糸口となり、新しい世界"現実"へとカーテンを開けるような物語でした。

この映画では男のモノローグが主体となり物語が始まります。

それは男を通して庵野秀明が常日頃思っているようなことが散りばめられていました。

「実写もやってみたかったんだよね」

「映画は寂しさや退屈を紛らわすための装置に過ぎない」

この映画意外にも「ラブ&ポップ」の実写があるが、そこではこのようなモノローグはない。

そして綾波レイの声優でもある林原さんの声が劇中で語りかけてくる。

おそらく庵野監督にとってこの映画が何か重要な意味を持っていることが伺えます。

 

人は過去の経験からその日の行動や言動などを選択しています。きっと未来も。

彼女はずっと過去のトラウマに縛られ、明日を選択することができずに毎日同じ日を過ごしている。

きっとこれは私たち現代に生きる人たちにも繋がることで「言わなかったこと」や「言えなかったこと」、「行かなかったこと」や「行けなかったこと」などが個人の過去にあり、それを達成しないまま生きる精神のようなものがあると思います。(少なくとも僕にはある。)

そういった選べなかった過去を後悔するのではなく、今目の前にある現実と向き合ってじゃあこれからどうしていくか、どう解決していくかを選択していくような、前向きになる精神になるまでの物語、そういう風に捉えました。

僕はこの映画を観終わったあとは何か晴れやかな気持ちになり、自分自身の選べなかった過去を振り返るのではなく、何か前向きな方向で乗り越えて行こう、と考えている今があります。

だから色々な人に観て欲しいと思いました。

 

 

ラストシーンでは母親と彼女の対話があります。

同監督の作品エヴァンゲリオンシリーズでもよく母と子の関係性が出てきおり、その作品でも重要なテーマとなっています。

シン・エヴァンゲリオンの公開が2021年の1月に決まっています。

きっとシン・エヴァンゲリオンはこの作品と同様にトラウマの克服と明るい未来への一歩という形で終わるのではないかと思います。きっと必ずハッピーエンドで、鑑賞者の"貴方"に訴えかけるような作品になると思っています。

 

僕はシン・エヴァンゲリオンを観たらきっと何かが自分の中で大きく変わるのではないかと思っている。きっと過去も未来もない、現実だけの真っ白なキャンパスが、なんでも描けるようなキャンパスが、僕の目の前一面に広がるような感覚になるのではないかと思っています。僕は自分の世界に引きこもりがちである。休日にはあまり人と遊ばないように。(これは趣味の合う友人がご近所に居ないからなだけだということが最近わかった。勿論それでも自分の世界からは出ていかない。)誰かが言っていた"君は変わらないといけない"といったことがシンを観ることで変わるのだとなんとなく思っている。

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今週から寒波が押し寄せ全国的に寒くなってまいりました。

雪がたくさん降り積もる地域もあるようです。

みなさんくれぐれも体調に気をつけて。

よい日々を。